人事コンサルがワーケーションをやってみた

政府主導の横文字施策は、発表されるや否や国民から「発想が新しい!(いやなんかそれって違くね?)」という忖度の声とともに迎えられ、数か月もすれば国民の脳みその記憶領域を妨げないようスッと忘れ去られるという、なんとも言えない味わいを持ったものが多くあります。プレミアムフライデーなどは話題にするだけで「あぁーそんなのあったねぇ」というポケモンの不人気キャラのような扱いを受けますし、クールジャパンにいたってはとあるクイズ番組で出題されても誰も答えられないという難問っぷりを見せつけています。

ワーケーションという言葉を聞いた時も、初代ポケモンのイワークのような香りがしました。ゲーム序盤のタケシジムで華々しく登場するも、途中から存在すら記憶の中から抹消された所で四天王戦でイワーク2体が現れ、おーいたいたこんなやつと思いながらハイドロポンプでワンターンキルされるという不運な子ですが、ワーケーションも同じ末路を辿らないか心配でなりません。なにより人事コンサル(自称)としては、新しい働き方を試さずにはいられません。ということで、早速試してみることにしました。

感染リスクを最大限に抑えた行先プランニング

ワーケーション先の決め方ですが、やはりこの状況下ですので感染リスクはできるだけ避けなければなりません。とすると、移動は公共交通機関よりも車がベターですが、張り切った旅行ではないため移動時間はせいぜい東京から2~3時間が限度でしょう。西は富士五湖・熱海・箱根、北は軽井沢、東は房総半島辺りが射程になってくる中で、時期的に紅葉が最も楽しめそうな河口湖に決定しました。また予算の都合上、木曜夜にチェックインをし、金曜に仕事したうえで日曜帰りという日程を組みました。

このご時世では衛生用品は必需品ですので、買えるうちに買っておこうということで、マスクや除菌用ウェットティッシュ等は自宅近くのイオンで大量購入しておきましたが、出発前の昼食に入ったレストランに全て置き忘れてきました。そして旅行先のセブンイレブンで普通に衛生用品買えました。Go Toクーポンでウェットティッシュを買うことになるとは思わなかったよ。。。

実際にやってみたマル・バツポイント

実際にイワーク・・・じゃなかった、ワーケーションをやってみて良かったこと、もっと考えておくべきだったポイントを挙げてみます。

〇:仕事日でもちょいちょい楽しみができる

平日は普通に仕事をしている訳ですから、ワーケーションとはいえホテルで黙々と仕事するだけじゃ?と思っていました。ところがどっこい、始業前時間に河口湖の周りをランニングしたり、ランチに名物ほうとうを食べにいったり、夜も有名な料理店を巡ってみたり、と仕事日でもなかなか楽しめるじゃありませんか。また、ホテルから富士山をドカーンと見える部屋を予約したため、目線を上げるだけで美しい自然を堪能できるというのもオツでございました。ホテルの近くに楽しみにがある、ホテルそのものに魅力がある、というのがワーケーション中でも楽しみを満喫するポイントなのではと思います。

また、私自身は俗にいわれている「観光地でわざわざ仕事をしなければならない感」をあまり感じることなく過ごせたと思います。今回は特に仕事日は金曜の1日だけだったため、ちょうどよい塩梅だったのかも知れません。もしかすると、数日間仕事日のワーケーション日程で組んでしまうと、仕事なんかやってる場合じゃないんじゃーと叫んでいたかもですね。

〇:ワーケーション云々ではなく「秋の河口湖は偉大」

これを言っちゃあおしまいなのですが、ワーケーションだろうがバケーションだろうが、秋の河口湖は偉大です。紅葉と富士山のコントラストを見れるだけで、多少仕事してようがなんだろうが満足度は星5つです。クソゲーの攻略の基本は「レベルを上げて物理で殴ればいい」と言いますが、ワーケーションは「旅行パートの満足度を上げて自身を殴ればいい」だと思います。

×:ホテルの椅子と机が合わないとツライ

逆にここは盲点だと感じたのが、ホテルの部屋にある椅子と机。今回泊まったのは小さめの部屋で、いわゆる執務スペースのようなものが無かったため、コーヒーテーブルのような少し低めの机しかありませんでした。しかしまぁ、かがみこむような姿勢での仕事がこれほど辛いとは・・・30分に一度は立ち上がってストレッチをしないと、腰が爆発しそうでした。

ということで、ホテルを探す際に執務スペースがある部屋や、部屋以外に仕事ができるスペースが用意されたホテルをオススメいたします。

結論:うまく計画すれば仕事と旅行を両立できそう

ということで、何かと賛否両論あるイワークですが、うまく計画すればいい感じに仕事と旅行を両立できそうです。最近はまたコロナの感染者数が増えてきたため、気軽に行ける雰囲気ではなくなってきましたが、また落ち着いた頃にはぜひ検討してみてください。

まぁ、そのころまでイワーク・・・じゃなかった、ワーケーションが皆様の記憶に残っていれば、の話ですが・・・