NEXT WORLD

未来のテクノロジーが、どのように生活を変えていくのかについて綴った本。これについてちょっと考察。

電子機器がどんどん極小化していく中で、人間の体内にコンピューターを内蔵するというのも夢物語ではなくなっているそうです。ってことは、2045年には、2010年に現存した世界中のすべての書籍の5倍のデータを、自分の脳の中に埋め込むことができるようになります。

話を単純にするために、1センチ四方のストレージを脳の中に埋め込み、自分の脳がストレージ内のデータを自由に読み書きできるとします。2016年現在で、2.5インチSSDの最大容量は4TBであり、ムーアの法則が2045年まで続くとすると、容量は2エクサバイトに達します。体積比で単純計算すると、1センチ四方のストレージには、2045年には13PBの容量を持ちます。一冊の電子書籍の容量が平均20MBと仮定すると、13PBのストレージには6.5億冊の電子書籍が収録できることに。Googleの調べでは、2010年に存在するすべての書籍は1億2千冊と推測されていますので、その5倍の情報をたった1センチ四方のストレージに、しかもそれを自分の頭の中に内蔵できる計算になります。

そうなれば、文字化・データベース化できる経験を持っていることに対して、何の価値もなくなります。なんせネット上からDLしてきて、脳内のストレージに保存しておけばいいだけの話ですから。29年後の2045年は、私もまだ現役として仕事していることでしょう。その時にも、まだ競争力を保ち続けるためにはどうすればいいのか。そのころに働き盛りとなる自分の子供に、どのような教育を施していくべきか。