さすらい 香港

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あの日、僕は恋に落ちる音を聞いた

とは、はちみつとクローバーの有名な一節(?)ですが、私が2年前の夏に落ちた恋の音はきっと爆竹の音に違いありません。

初めて香港を訪れた際は、かの地のフシギな魅力にメロメロになってしまいました。多種多様という言葉では表しきれないほど色々な人でごった返し、高層ビル群はもはや太古からの怪獣なんじゃないかと思えるほど有機的に乱立し、むせ返るほどのエネルギーであふれる場所。「自由」をそのままひとつの街にしたような雰囲気に、一発で恋に落ちてしまいました。

香港名物と言えば、やはり道路に突き出した看板。これを抜きにして香港を語ることはできません。看板はお店の位置や商品の情報を知らせるべく、景色に埋没せずに目立たせることが至上命題な訳ですが、この点において香港の看板の右に出るものは世の中にないと思っています。人命を預かる道路信号よりも目立っているものもあるくらいで、「ここまでやって大丈夫なのか?」という疑問を挟む余地すら与えないほどギンギラギンなものばかりです。

再度訪れてみて、香港の持つ「やれるだけやってしまったもん勝ち」な所が好きになったんだなーと実感しました。いわゆる日本の打たれるような出る杭にはならず、横一列に目立たず並ぶ、という発想は、この地では1mmたりとも見つけることが出来ません。看板は目立たせたもん勝ちです。周りがこうしているから、なんてくそくらえ。「まだまだ若いんだから、目立つだけ目立ってやれるだけやってこいや」と言わんばかりのネオン輝く看板群は、当時の私の行く先を明るく照らしてくれました。

エネルギーが欲しい、前向きにもっともっと爆発的になりたい。そんな時に訪れたい場所が、私にとっての香港です。